地方銀行や信用金庫で投信を買うのは賢い選択なのか?
投資信託を扱っている金融機関は、何もネット証券やメガバンクばかりではありません。地方銀行や信用金庫のような、比較的小さな店舗型の金融機関でも、投資信託を取り扱っている所は少なくありません。
地方銀行や信用金庫はどのような投資信託を扱っているのでしょうか。また、これらの金融機関で投資信託を使って投資するのは正しい選択なのでしょうか。
ちょっと調べてみましょう。
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信用金庫専用の投信がある
信用金庫の場合、しんきんアセットマネージメント投信というところの投資信託が積極的に使われるようです。信用金庫の取り扱い投資信託を見ていると、必ずと言って良いほど何本かここの投信が混じっている印象です。
特に、「しんきんインデックスファンド225」という投資信託が使われることが多いようですね。あと、「しんきん3資産ファンド(毎月決算型)」という投信も取扱外多いようですね。どちらもいくつかの信用金庫で取り扱っているのを見たことがあります。
手数料が高い投信が多い
印象的には、手数料が高い投資信託が多いという感じがします。
もしかすると、手数料としては平均的なのかもしれないのですが、私が高く感じているのかもしれません。というのも、平均的な投資信託ですら、手数料が高すぎるからです。
感覚的な話ですが、世の中で売られている投資信託の90%は手数料が高すぎて投資には向きません。ですから、普段、手数料の安い投信の情報ばかりをチェックしているので、今回見た金融機関の投資信託の手数料が高く感じたという可能性はあります。
まあ、どちらにしても、投資には向かない投資信託がほとんどでした。少なくとも、私がチェックした範囲では。
本数はまちまち
取り扱い本数は金融機関によってまちまちみたいですね。しかも、金融機関の大きさと投資信託の本数はあまり関係が無いようです。
取扱本数が少ない会社だと、10本以下というところもあるようです。しかも、比較的大きい川崎信金という信用金庫ですら、6本しか取り扱いがありませんでした。そうかと思えば、小さい所なのに50本近く扱っているような所もあります。
どのくらいが相場でしょうかねえ。20本とか30本くらいのところが多いのかな。
まあ、本数自体はたいした問題では無いんですけどね。仮に10本しか取扱いが無くても、選び抜かれた10本なら資産運用には困りません。
ただ、上に書いたように、手数料が高い投資信託が選ばれている事が多いんですよね。
海外債券の比率が高い
なぜかは分かりませんが、海外債券の投資信託の割合が多いようです。取り扱い投資信託の3分の1が海外債券の投資信託という信用金庫もありました。
率直に言って、海外債券をそんなにたくさん扱う理由はよくわかりません。海外債券が特別有利ということも無いですからね。
債券というと、株式よりもリスクが小さそうなイメージがあるみたいです。それが数多く選ばれる原因なのかなあ。
実際は為替の影響があるので、必ずしもリスクは小さくないのですけどね。リターンの割にはハイリスクだと考えてください。
また、海外債券の表面利回りは、日本の債券よりも高いです。ですから、それで有利に感じる人もいるのかもしれません。つまり、ローリスクハイリターンな商品に感じられるのかも。
でも、これも錯覚なんですよね。高金利の通貨は、通貨安要因です。ですから、結果的に、円建ての債券と期待収益に差は無いはずなのです。少なくとも、理論的には。
海外株式のチョイスがちょっと変
海外株式の投資信託の選択がちょっとおかしい所が多いような気もします。例えば、海外株式の投資信託が2本しかないのに、一本が中国でもう一本がBRICs というところもありました。なぜこんなわけが分からない選択をしたのでしょうか。
本当は先進国全体に投資するインデックスファンドを用意すると良いと思うのですけどね。分散投資には使いづらいマニアックな投信ばかりを敢えて選んでいる所もありそうです。なぜそうするかは、ちょっと考えてみましたが、さっぱり分かりませでした。
毎月分配型の比率が高いことも
毎月分配型の投資信託の比率が高いような気もします。取り扱い本数が少ないのに、ほとんどが毎月分配型ということもありました。これは、海外債券の投信が多いのが原因なのかなあ。
どんな理由にせよ、長期投資を考えるのなら、毎月分配型はマイナスですよね。毎月分配型だと、長期で投資をしたいのに、定期的にお金を返されているようなものですから。
それに、所得税の支払いが発生するケースもあります。税金という意味でも不利に働くケースも多いです。
投資の知識が十分でない人に売りやすい、金融機関が儲かる投信が選ばれている?
ここまで書いたように、地方銀行や信用金庫が扱う投資信託は、本数が少なく偏りがあるように感じました。率直に言って、投資信託を買うなら、別の金融機関を選んだ方が良さそうです。最低限必要な投資信託が無いと、選びようがありませんから。
それにしても、なぜこのような投資信託を選んでいるのでしょうねえ。
金融機関各社のチョイスを見ていると、投資の知識の少ない人にも勧めやすく、しかも手数料が高い投資信託を選んでいるのではないかと思わずにはいられません。
そんな事は無いと思いたいのですけどねえ。投資家のことを考えたら選ぶだろうという投信が、全く入っていないことも珍しくないのです。
地方銀行や信用金庫は扱う投資信託の選び方が変かも。他の金融機関を利用することをお勧めします。
どんな特徴が?地方銀行や信用金庫の扱う投信をチェックしよう
地方銀行や信用金庫では、実際にどのような投資信託が扱われているのでしょうか。実際にいくつかの金融機関の例を調べてみようと思います。