投資信託は大損をする可能性があると思っている人もいるようです。でも、そのイメージは正しいものなのでしょうか。個人的にはちょっと疑問を持っています。
もちろん、投資信託の中には、超ハイリスク・超ハイリターン型とでも言うべきものもあります。そういう投信を選べば、確かに大損をする可能性もあるでしょうけどね。
でも、普通の投資信託を選んで、何本か組み合わせれば、それほどリスクは高くないはずなのです。リスクがある投資ですから、損をする可能性が無いなんて事はいいません。それでも、世間で思われているほど危ないものでもないはずです。
複数の投信を組み合わせたのと同じ効果を持つバランス型のファンド
実際に投資信託を組み合わせたらどうなるかは、バランス型の投資信託の運用成績を見ればわかるでしょう。バランス型の投資信託というのは、簡単に言うと、一本の投資信託の中に色々な種類の投資信託を組み合わせたタイプの投資信託のことを言います。
と言う事は、このタイプの投資信託の過去のパフォーマンスを見れば、複数の複数の投資信託を組み合わせることで、どういう値動きをするかがわかっていただけるわけです。
例えば、「BRグローバル・バランス・ファンド」という投資信託があります。これは設定日が平成10年12月1日という歴史がある投資信託です。これを書いている時点だと14年ちょっとくらいの運用期間があります。これの基準価額の推移が次のグラフです。ファンドレポートからコピーしました。
リーマンショックをのぞいては安定したパフォーマンス
これを見るとわかるように、まずまず安定していると言えそうなパフォーマンスですよね。大きく下げているのはリーマンショックのときですが、それ以外ではびっくりするほど大きな変動は無いのがわかります。
リーマンショックのようなことがあると、さすがに一時的には投資信託も大きく下げます。国内外の株式も債券も不動産も駄目でしたから、ああいう局面ではどうしようもありません。でもそれ以外の局面では、比較的安定している事が、グラフを見るとわかっていただけると思います。
ちなみに、この投資信託を特に強く勧めるわけではありません。正直に言うと、この文章を書くために検索して、たまたま見つけたものです。
というか、この投信は結構なポンコツ投信ですね。基準価額と同じような値動きをしているものの、徐々に差を広げられているのがわかります。よく14年も生き残れたなあ。
ベンチマークに引き離された理由は何だろう
余談ですが、この投信がベンチマークに徐々に差をつけられている理由を考えてみました。どうも、この投資信託がベンチマークに負けている理由の一つが、手数料にありそうな気がします。
この投信の信託報酬は、約1.4%です。運用期間が14年なら、単純に14倍して、19.6%の差になります。これって、ベンチマークと基準価額の2割程度の差を説明するのにしっくりときますよね。実際には、手数料の差は複利的に効くので、すべてを手数料だけで説明することは出来ませんけど。
何にしても、手数料を意識するのって大事なことだとわかります。
ちなみに、この投信は、国内債券が約4割も組み入れられています。その投信に対して1.4%の信託報酬はやはり高すぎるということでしょう。その結果、安定すれど儲からずという現状になっているように思います。
まとめ
最後に簡単にまとめておきましょう。
これを見てわかるように、投資信託を組み合わせることで、それなりに値動きが少ない安定した運用をすることが出来ます。ですから、投資信託を買うと大損をするというマイナスイメージは捨てていただきたいと思います。正しく行動すれば、思っているほどリスクは大きくありません。
ただ、リーマンショックのような、国内外の株も債券も不動産も下がるようなケーは、どうがんばっても避けようがありません。まあ、常識的には長期的に見れば取り戻していけるはずですけどね。それも保証の限りではありませんけど。
ちなみに、バランス型の投資信託では、次の投資信託などいかがでしょうか。手数料で考えた場合、上に紹介したものよりはかなり有利だと思います。
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