投資信託のメリットの一つとして、「投資のプロがあなたに代わって運用してくれる」ということを挙げる人がいます。でも、投資のプロが運用することで、どの程度のパフォーマンスが期待できるのでしょうか。
プロが運用なんて大風呂敷を広げるのですから、素晴らしい運用成績を誇っているはずですよね。少なくとも、市場平均には勝っていて欲しいものです。
でも、投資信託でビックリするほど大きく儲けたという話は、あまり聞きません。実際のところプロ実力はどんなものなのでしょうか。
市場平均にも勝てないプロの実力
実際の投資信託の運用成績を見てみると、はっきり言ってピンキリであることが分かります。良い運用成績を残している投信もあれば、大失敗しているものもあります。
ですから、この時点で、プロだから必ず上手くいくわけではないことが分かります。
それでは平均ではどうなっているのでしょうか。過去の実績を見る限り投資信託は市場平均に及ばないというのが結論のようです。
多くの投資信託では、ベンチマークという評価基準となる値を決めています。それよりもパフォーマンスが良いかどうかを運用の成功失敗の判断材料にしています。
例えば、日本株に投資する投資信託なら、TOPIX や日経平均をベンチマークにします。そして、ベンチマークよりも成績が良いかどうかで上手い下手を測るわけですね。つまり、市場平均に勝っているかどうかというところで評価されるわけです。
ですから、実際の投資信託の運用成績とベンチマークとを比較すると、プロが市場平均に買っているかどうかが分かります。そして、実際に比較してみると、ベンチマークにかなわない投資信託の方が多いのだそうです。つまり、投資信託と言うのは、市場平均にすら勝てないというわけです。
投資信託業界が言う所のプロの実力は、所詮はこの程度だということです。
過去に調子が良かった投信を買うのはどうだろう
投資信託の指南書の類では、過去のパフォーマンスを見てよかったものを買うことを勧めていることが多いようです。
過去にパフォーマンスが良かったものなら、その投資信託の運用をしている人は運用が上手いのかもしれません。ですから、その投資信託は今後も良いだろうという連想に基づいた発想なのでしょうね。
しかし、この方法も必ずしも上手くいかないようです。過去にパフォーマンスが良かった投信でも、次の年にパフォーマンスが良いとは限らないようなのです。ランダムに選んだ場合と、結果はたいして変わらないようです。
市場平均を目指そう
ここまで見てきたように、投資の専門家が運用するからと言って、ビックリするような高い運用成績を期待するのは現実的ではありません。また、過去の成績も、実はそれほどあてになるものではありません。
「プロが運用」というのは、投資信託業界が考えた宣伝文句の一つだと思っておいた方が良いでしょう。
でも、これは考えてみたら当たり前の事です。株式投資をしているのは、一部の個人を除けばプロばかりだからです。つまり、プロ同士が競っているわけですから、手数料がかかる分、投資信託の運用成績が平均値を下回るのは普通のことなのです。
つまり、投資信託と言うのは「(市場平均程度しか期待できない)プロが運用」しているわけです。そうであれば、市場平均程度の成績だったら、御の字と考えておく方が健全でしょう。
プロが運用するから凄いと考えるのは、そもそも短絡的過ぎるのです。
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