投資の初心者が投資信託を購入する時に、やりがちな失敗というのがいくつかあります。このページでは典型的な投資信託選びの失敗例をご紹介したいと思います。
どんな失敗をしがちなのか知っていれば、それを避けることも出来ますからね。非常に有効だと思います。
ちなみに、一部の情報には、別ページで補足をしています。
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投資信託を販売する金融機関に投資相談をする
投資初心者が一番やりがちな失敗が、金融機関に相談することです。こんなふうに書くと、ちょっと意外でしょうか。

銀行やら証券会社では、主に投資の初心者向けに、投資信託購入の相談窓口を作っています。投資信託の入門書などを見ていると、この手の相談窓口の利用を勧めているものも多いです。
でもこの選択は、率直に言って、あまりおすすめできません。というのも、金融機関の窓口で相談すると、手数料が高い投資信託を勧められることが多いのです。彼らにとって都合が良い投資信託を勧められるわけですね。
要するに、金融機関の社員の仕事は手数料の高い投資信託を売る事なのです。
金融機関の窓口に言って相談するくらいなら、ランダムに選んだ方が得かもしれませんよ。まあ、基本は自分で勉強することです。
参考:銀行の悪質な投信販売事例が紹介されていたよ
参考:銀行や証券会社で投資信託の相談なんてするものではない
流行りものに手を出してしまうのはダメ
投資信託会社は、そのときの時事ネタを絡めて商品開発をしてきます。例えば、BRICs が注目されればBRICs の株式やBRICsに関連する日本株に投資する投信を作りますし、バイオが流行ればバイオ関連企業の投信を作るといった具合です。
こういった投資信託は、一見良いもののように感じるかもしれません。ニュースでも頻繁に目にするテーマですからね。
しかし、必ずしも投資に値する投資信託とは言えません。流行りものはいずれ飽きられるのが世の常ですからね。また、流行りものである時点で、すでに株価は高値をつけている可能性も大きいのです。
参考: 新光日本株成長戦略ファンド| 流行りものを投信にするのは常套手段
投資信託はタイミングよく売買するのには向かない
投資というと、安いタイミングを狙って買い、高いタイミングを逃さず売るものだと考えている人もいるでしょう。しかし、投資信託に関しては、そういった売買はやり難い仕組みになっています。
そもそも投資信託は、いくらで約定するか買ってみないとわかりません。というのも、基本的に注文してしばらくしてから買い付けた基準価額が決まるのです。つまり、注文したタイミングではいくらで買ったか分からないのです。売るときも同様です。
こんな商品なので、そもそもタイミングよく売買するのは難しくなっています。
細かいタイミングにこだわるよりも、最初から長期で投資するものだと思っておいた方が良いでしょう。
外国に投資する投信は有利だと思い込んでしまう
多くの個人投資家は、外国への投資は日本国内に投資するよりも有利だというおかしな思い込みを持っているようです。特に投資初心者にありがちなようですね。
分かりやすいのは、債券への投資でしょう。外国の国債は日本国債よりも表面利回りが高いです。ですから、外国債券への投資は有利だと思ってしまうのです。
しかし実際には、全くそんなことはありません。なぜなら、一見利回りが高いように見えても、為替の変動によりこのメリットは打ち消されるからです。
為替というのは金利差を打ち消す方向に動きます。ですから、外貨では利回りが高いように見えても、日本円で考えると日本国債と大差が無いことが多いのです。
実際、外国や国際機関が日本円建てで債券を発行する時は、表面利回りは大きく下がりますよね。例えば、インドネシア政府が2017年に円建ての債券を発行しています。その利率が5年債で年0.89%なのだとか。これは日本の国債と比べれば高いですが、外国債としてはびっくりするくらい低いですよね。日本企業の社債よりも低い利回りです。1
まあ、これはあくまで理論上の話ですけどね。理論の上では、日本以外の先進国への投資も日本への投資も期待されるリターンは同じだという事は覚えておきましょう。
補足:
これは、円建ての外国債券を見れば一目瞭然なんですよね。外貨建ての時に比べて、かなり金利が下がっていて、国内債券と大差がありません。金融機関は当然ですが、この事実を分かっています。分かっている上で、外債が有利だと勧めてくるのです。酷いやつらです。
外国債券を実際よりリスクが低いと考える傾向がある
外国債券のリスクを小さく見積もりすぎてしまうのも、初心者にありがちな間違いの一つでしょう。債券という言葉のイメージがそうさえるのでしょうか?
外国債券の場合、当然ですが、為替のリスクがあります。どの通貨建てで投資をするかにもよりますが、為替リスクは小さくないんですよね。国内株の投資信託を買うのと同程度のリスクがあると考えておいた方が良いでしょう。
外国債券のリスクが小さいと思い込んで投資したら、失敗する可能性も大きそうですね。実際に、初心者を騙すために、見た目上は凄く儲かりそうな投信というのが意外とたくさん存在します。
もちろん、そんな美味しい話はありません。本当にあったら、買い手が殺到しているはずです。
- インドネシア、円建て外債1000億円 34年ぶり公募債
2017/5/31 19:07 日経新聞電子版 [↩]
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投資信託では金融機関はどこを使う?
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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。
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