投資信託で老後のための資産運用は可能?

ネット証券のサイトなどを見ていると、「投資信託で老後の対策をしましょう」なんて事が謳われていることがあります。ネット証券だけでなく、銀行のサイトでも見かけますね。

でも、投資信託を使うのって、懸命なことなのでしょうか?

投資信託を買って凄く儲かったなんて話は、あまり聞きませんよね。とは言え、投資信託以外に老後の準備に有効な商品があるかといわれると、すぐには挙げられない人が多いでしょう。

このあたりのポイントについて、ちょっと考えてみましょう。

インフレに強いのは投資信託を利用するメリット

比較的インフレに強いのは、投資信託の有利な点の一つと言って良いでしょう。

一般的に、株式や不動産はインフレに強いといわれています。ということは、株式や不動産(REIT)を含んだ投資信託を購入することでインフレ対策が出来るのです。

最近の日本では、デフレまたはディスインフレと呼ばれる状態が、長く続きました。ですから、インフレ対策と言われても、ピンとこない人が多いでしょう。そんなもの心配する必要が無いと考える人すらいるかもしれません。

しかし世界的に見れば、今の日本の状態の方が異常なのです。老後資金は長期で準備するものであることを考えれば、インフレ対策は無視できない要素でしょう。

参考:投資信託はインフレに強い商品だから長期投資に向いている

分散投資がしやすいのも投資信託の有利な点

分散投資がしやすいのも、投資信託の大きなメリットのひとつと言えるでしょう。

資産運用で一番重要なのは、売買のタイミングだと思っている人が多いでしょう。しかし実際は、売買のタイミング以上に上手に分散することの方が大事なのです。特に老後対策のような長期の運用では分散投資の重要性は大きくなります。

その意味では、分散投資がしやすい投資信託は、資産運用に向いた商品と言えそうです。

参考:分散投資がしやすいのは投資信託の大きなメリット

積立がしやすいのも有利

老後の生活資金というのは、毎月コツコツとためていく人が多いでしょう。となると、便利なのが積み立ての機能です。

ネット証券を使った場合に限りますが、投資信託は非常に積立がしやすい商品です。1,000本近い選択肢がある上に、月々1,000円から積立が可能なのです。

一本の投資信託の積み立てに必要な価格が小さいので、複数の投資信託に分散がしやすいのもうれしいですね。

参考:投資信託の積立はSBI証券で 時代が変わると評価も変わるよね

手数料が高いのは明らかに不利

投資信託には、残念ですが、不利な点もあります。一番不利な点は、手数料の高さでしょう。

一部の投資信託を除いて、投資信託にかかる手数料は高すぎます。この不利な点に目をつぶった場合、資産運用は失敗する可能性が大きそうです。特に老後資金の場合は運用期間が長くなることが多いです。影響は甚大と言えるでしょうね。

適切な手数料の投資信託が選べるようにしたいものです。そのためには、ある程度の勉強は必要なようですね。

参考:投資信託の手数料はどのくらいかかるのだろう?

投資信託を使うならどれを選べば良いだろう

上に書いたように、投資信託を使って老後資金を準備するなら、2つの点に注意する必要があります。

・ 手数料の安い投資信託を利用する
・ 複数の投資信託を組み合わせて分散投資をする

この2つを満たすなら、結局、インデックスファンドを使うことになりそうです。特に、信託報酬が安いインデックスファンドを選ぶようにしましょう。

可能であれば確定拠出年金を利用しよう

ここまで書いたとおり、投資信託で老後資金の準備をするのは、必ずしも悪いことではありません。手数料の高さは、ちょっと引っかかりますけどね。

ただ、老後資金を準備するなら、確定拠出年金というさらに良い方法があります。利用できる人は、これを利用しない手は無いでしょう。

確定拠出年金というのは、簡単に言うと、投資信託の積み立てのような商品です。ただ、税制上の優遇措置がありますので、投資信託を買うよりも明らかに有利です。

また、ファンドにかかる手数料も確定拠出年金の方が安いので、その意味でも確定拠出年金の方が有利なのです。

参考:老後資金対策なら投資信託の前に確定拠出年金の検討を

保険好きなら変額年金保険も利用できる

生命保険が好きな人なら、投資信託ではなく変額年金保険を利用しても良いかもしれません。変額年金保険も、基本的には、投資信託の積立と同じような商品です。また、確定拠出年金ほどではありませんが、税制の優遇措置があります。

ただ、変額年金保険を含めた保険商品は、投資信託に比べて手数料が分かり難いという特徴があります。ですから、個人的には、それほどお勧めは出来ません。まあ、選択肢の一つとして投資しうるという理解で良いのではないでしょうか。

ちなみに、手数料の差は保険会社によってぜんぜん違います。手数料が高い一部の保険を使った場合、運用をする前から失敗しているようなものだと考えて良いでしょう。どことは言いませんけど。

定額型の個人年金保険は無いかな

老後資金の準備としては、定額個人年金という選択肢もあります。ただ、この商品は、投資信託や変額個人年金保険以上にお勧めできません。

そもそも、金利が低い時期に、長期固定金利の商品を選ぶのは最悪の選択だからです。また、保険部分の手数料が高いことも気になる点の一つです。

税制の優遇などのメリットもありますが、それを上回るデメリットがあると言えるでしょう。

生活費としての受け取りを考えると投資信託は不利

基本的には個人年金保険と比べると投資信託の方が利用価値が高いと考えています。しかし、投資信託の方が若干不便な点が無いわけではありません。

個人的に投資信託の方が面倒だと思うのが、現金化の手続きです。個人年金保険の場合は、年額○○円というような形で、自動的に貯めたお金を取り崩すことが出来ます。しかし、投資信託の場合は、私たちが自ら解約の指示をしないといけないのです。

まあ、細かい話だとは思いますが、実際の手続きを考えると若干面倒な気がしないではありません。

投資信託での資産運用を考えるなら、その前にiDeCoの検討を

投資信託での運用を考えているあなた。その前にiDeCo は活用していますか?

iDeCo なら、投資信託を使った資産運用ができる上に、有利な節税の仕組みもあります。条件が整えば、年間数十万円単位の節税になる人もいます。この有利な仕組みを使わない手はないでしょう。

ちなみに、手数料等を考慮すると、iDeCo の窓口金融機関にはネット証券がお勧めです。興味がある方は資料請求から。

投資信託では金融機関はどこを使う?

投資信託を使って資産運用をするならSBI証券がおすすめです。取り扱い本数が2,500本以上とかなり多く、顧客満足度も高い証券会社だからです。

投資信託の積立をして長期的な資産形成をする場合も、やっぱりSBI証券が良いでしょう。銀行や信用金庫からの自動引き落しに対応していて、とても便利です。月々100円から積立てられるのもメリットですね。

ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

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