今後10年は使わない300万円から500万円を投資信託でどう運用する?

質問サイトで割りとよく見かけるのが次のような質問です。

今後10年は使わない300万円から500万円ほどの預金があります。投資信託を使って運用するなら、どうやって運用すれば良いでしょうか?

そしてこの手の質問は、答えるのに非常にこまります。なぜでしょうか。

相談者が求めるものによってアドバイスが違う

投資をする前に考えないといけないことが2つ有ります。

  • 現在手持ちのお金を、いつまでにどの程度増やしたいか
  • 投資でどの程度のリスクが取れるのか

これを決めないで、どう運用するのが良いかを聞かれても、答えようが無いのです。例えば、手持ちのお金が300万円で、これを10年で2倍に増やしたいとしましょう。そうすると、年利7%程度の複利で運用する必要があります。ということは、選択肢としては、全額株式の投資信託を使って運用するしかないでしょう。

ただ、株式中心で運用する投資信託を買えば、当然ですがうまく行かない確率も大きくなります。元本割れすら覚悟が必要です。それを容認でき無いのなら、そもそも2倍に増やすのは不可能という判断になります。

これが、10年で2割程度増やせれば良いという話なら、もっと安全に運用することができます。年1.8%から年1.9%で運用できれば良いので、市場金利がそれなりに良い時期なら、10年物の国債などでも運用できるかもしれません。投資信託を使うのよりも、余程安全に運用することができます。

これを書いている時点では、長期国債の金利は年1%を割っているような状況です。ですから、株式やREIT で運用する投資信託を組み合わせる必要があるでしょうけどね。もちろん、その場合は、多少リスクも増えます。

さらに言うと、そもそも元本割れは絶対に許されないようなお金だったら、運用はもっと保守的になります。「全額個人向け国債でも買っとけ」くらいしかアドバイスしようが無いですよね。

相談する時にはどのくらい増やしたいのかイメージすることが大事

もちろん投資経験が浅い人が「10年で1.5倍に増やしたい」などという明確なイメージを持つのは難しいでしょう。それでも、大雑把なイメージは持った上で相談を持ちかけた方が効果的でしょう。

例えば、「リスクを取ってもいいから出来るだけ大きく増やしたい」とか「多少リスクを取っても良いが、元本割れする確率があまり大きくない方法で運用したい」といった感じのイメージは持っておきましょう。その上で相談した方が、良い答えが返って来るはずです。

ちなみに私ならどうするか

さて、一番最初の質問は次のようなものでした。

今後10年は使わない300万円から500万円ほどの預金があります。投資信託を使って運用するなら、どうやって運用すれば良いでしょうか?

これに率直に答えると「知りません」というふうにしか答えることができません。上に書いたような理由で、答えようが無いのです。

それでは仮に、「あなたならどう運用しますか?」という条件なら次のように答えるでしょう。

投資信託に限定という事なら日本株のインデックスファンドと外国株のインデックスファンドを買います。ただ、ETF を使った方が手数料が安いので、そこまで認められるならETF を使います。

私個人としては、ある程度のリスクを取っても大きく増やしたいので、株式中心で運用します。そして、手数料を考えれば、インデックスファンドを選ぶことになるでしょう。さらに、条件が許すのなら、ETF を使います。

分散投資は日本株と外国株の両方を買うことで行います。こうすることで、ある程度リスクを下げる効果はあります。ただ、株式なので単年で考えるとマイナスのパフォーマンスの可能性も覚悟しないといけないでしょう。

外国債券の投資信託は、実は、リスクの割りにあまり有利な商品とはいえないので組み入れません。REIT は多少不透明な部分があるので、これも外しておきます。

まあ、だいたいこんなところでしょうか。でも、大きくリスクを取ることが出来ないと思っている人には、とんでもないプランに感じられるでしょう。ですから、前に書いたように、どの程度増やしたくて、どの程度のリスクを取れるのかというイメージは大事なのです。

投資信託での資産運用を考えるなら、その前にiDeCoの検討を

投資信託での運用を考えているあなた。その前にiDeCo は活用していますか?

iDeCo なら、投資信託を使った資産運用ができる上に、有利な節税の仕組みもあります。条件が整えば、年間数十万円単位の節税になる人もいます。この有利な仕組みを使わない手はないでしょう。

ちなみに、手数料等を考慮すると、iDeCo の窓口金融機関にはネット証券がお勧めです。興味がある方は資料請求から。

投資信託では金融機関はどこを使う?

投資信託を使って資産運用をするならSBI証券がおすすめです。取り扱い本数が2,500本以上とかなり多く、顧客満足度も高い証券会社だからです。

投資信託の積立をして長期的な資産形成をする場合も、やっぱりSBI証券が良いでしょう。銀行や信用金庫からの自動引き落しに対応していて、とても便利です。月々100円から積立てられるのもメリットですね。

ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

スポンサードリンク

スポンサードリンク


関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。