地方銀行や信用金庫の取り扱う投資信託を見ていくコーナーの2つ目です。ここでは、静岡銀行についてみてみましょう。
静岡銀行は地方銀行の中ではかなり規模が大きい銀行と言えるでしょう。地銀の中ならベスト5に入るくらいの預金残高があります。
大きな銀行なので投資信託の取り扱いに積極的かというと、必ずしもそういうことではないようです。全部で18本の取り扱いしかありません。
預金残高が1桁違うような銀行の方が、逆に取り扱い本数がずっと多事も珍しくありません。投資信託に関しては、あまりやる気が無いのでしょうね。実は、投信に積極的でないことは、そのほかの点からも伝わってきます。
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2017年11月追記
数年たって改めて確認したところ、取扱っている投資信託の本数などに関しては大幅に改善していました。気づいた改善点に関しては、「追記」という形で細かく指摘していきます。
投資信託の内訳は
最初に、静岡銀行の扱う投資信託の資産別の内訳を見てみましょう。次のような感じです。
- MMF :2本
- 国内株式:5本
- 海外債券:5本
- 海外株式:2本
- バランス型:3本
- REIT :1本
資産別にざっとみた感じだと、一応一通り揃っている感じはします。しかし細かく見ていくと、率直に言って、ちょっとバランスが悪い感じなんですよね。
2017年11月追記
久しぶりにチェックしてみたところ、取り扱う投資信託の本数はかなり増えていました。この記事を書いたのが約4年前なので、この4年間でかなり対応してきたみたいですね。
かなりと売り扱う投信の本数も増えていました。これだけ多ければ、静岡銀行で投資信託を買うのも悪い選択では無いでしょう。
国内債券はMMF だけなの?
まず、国内債券の投資信託がMMF しかないのがちょっと変ですよね。MMF が2本もあるのなら、どちらか一本はもう少しリスクを取った国内債券の投信にすれば良いはずです。
2017年11月追記
国内債券の投信も、本数が増えているようです。
個人的には「日本物価連動国債ファンド」に興味があったのですが、販売手数料を取るようですね。また、信託報酬が高いのもちょっと気になります。
これを書いている現在で選ぶなら、「eMAXIS国内債券インデックス」かなあ。でも、現在のような量的緩和をやっている時期に、国内債券を買う必要もないとも思いますけどね。
手数料が高い
もう一つ気になるのが、国内株式のインデックスファンドです。信託報酬は年率0.546%ということなので、まずまずの水準だとは思います。でも、この投信、インデックスファンドなのに販売手数料を取るんですよね。しかも、2.1%も。インデックスファンドの販売手数料はちょっとせこいんじゃないんですかねえ。
インデックスファンドに関しては、もう一本「新興国株式インデックスオープン」という投信も扱っています。この投信は、インデックスファンドなのに、信託報酬が1.05%と1%を超えています。率直に言って、手数料が高い印象です。
その上、このインデックスファンドも販売手数料を取れる投資信託なんですよね。静岡銀行が販売手数料を取っているのかどうかは、サイトに情報が公開されていないから分かりませんが。
何にしても、インデックスファンドで販売手数料を取るのはガメツイです。
2017年11月追記
手数料に関しては、eMAXIS シリーズが追加されたために、かなり改善しているようです。このシリーズは、かなり信託報酬という手数料が安いですからね。販売手数料は取られませんし。
手数料の大事さが分かっている人がチェックすれば、十分に手数料の安い投信でポートフォリオが作れるようになっています。この点は投資家の事を考えた大きな改善だと思います。
サイトに情報提供が無いのはやる気の無い現れなんだろうなあ
販売手数料に関しては、このほかにもサイトに情報掲載されていないものが多かったです。もしかしたらどこかに掲載されているのかも知れませんが、投信の一覧ページからはたどれませんでした。
手数料を調べられないというのはちょっと問題のような気がします。投資信託においては、販売手数料と信託報酬はかなり重要な情報ですからね。販売するならサイトにも情報を乗せて欲しいものです。あまりにも不親切です。
少なくとも、そのくらいの予算はあると思うんですよね。決して規模が小さい銀行ではないのですから。
やっぱり、投資信託はあまりやる気が無いのかな。
2017年11月追記
2017年の追記では、基本的に改善が見られて褒めてきました。でも、ちょっと残念なのが、投信を一覧で見た時に手数料で比較ができないという点です。
一覧になった時に信託報酬や販売手数料で比較が出来れば、かなり投資信託を選びやすくなるでしょう。でも、今回確認した範囲では、一覧表示をした際に手数料の比較ができるようにはなっていませんでした。
この点はちょっと残念です。比較をしたいときに、かなり手間だなあと感じます。
一応、複数の投資信託を選んで比較はできるんですけどね。でも、一番最初にやりたいのが信託報酬の比較ですから、選んで比較すると分かるのでは、ちょっと遅いのです。
海外投信の弱さは各社共通
もう一つ付け加えると、海外株式で選ぶべき投資信託が無いというのも問題ですよね。分散投資ができません。
静岡銀行の場合、分散投資用の海外株式としては、「フィデリティ・グローバル・ファンド」という投資信託を買えということなのでしょう。でも、ちょっと手数料が高いんですよね。
上の例と同じように、この投信も販売手数料はネットでは調べられませんでした。そして、信託報酬は年1.8165%ということです。
1.8%は信託報酬として高すぎる気がします。この手数料を正当化できるようなすごいパフォーマンスが期待できるなら別ですけどね。そんなことも無いはずです。
こうやって見てみると、全体的に手数料が高い投信を選んでいる印象もありますね。情報提供という意味で不親切で、手数料が高いわけです。
このあたりが大きなデメリットなのかな。
2017年11月追記
外国株式に関しては、かなりの改善が見られそうです。私個人としては、eMAXIS の海外株式の投信があれば十分だと思います。
特に静岡銀行にこだわりが無ければSBI証券がお勧めですけどね
ここまで「追記」で書いてきたように、静岡銀行の投資信託に対する取り組みは、かなり改善されていました。静岡銀行に銀行口座を持っているというような方は、この銀行を使って投資信託を買うのが良いでしょう。
ただ、そういう方以外は、やはりSBI証券の方が良いかなあという気もします。投資信託の取扱い本数が圧倒的に違いますし、投資信託以外の金融商品も充実しているからです。証券会社なら銀行では買えないETF やREIT などの上場投資信託にも投資も出来ますしね。
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ちなみに、手数料等を考慮すると、iDeCo の窓口金融機関にはネット証券がお勧めです。興味がある方は資料請求から。

投資信託では金融機関はどこを使う?
投資信託を使って資産運用をするならSBI証券がおすすめです。取り扱い本数が2,500本以上とかなり多く、顧客満足度も高い証券会社だからです。
投資信託の積立をして長期的な資産形成をする場合も、やっぱりSBI証券が良いでしょう。銀行や信用金庫からの自動引き落しに対応していて、とても便利です。月々100円から積立てられるのもメリットですね。
ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。
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