純資産総額10億円でも半年で繰上償還「グレート・アジア3」

前のページで、一つの基準として純資産総額10億円以上の投資信託を選ぼうと言うことを書きました。しかし、10億円近い純資産総額があっても、絶対に繰上償還を避けられると言うわけではなさそうです。

JPMグレート・アジア3・ファンド(愛称:グレート・アジア3)という投資信託は、これを書いている現在、繰上償還を予定しているようです。しかしこの投資信託、必ずしも規模が小さいとは言い切れないのです。

この投資信託の、受益者に向けた繰上償還の予定を通知する文章を引用してみましょう。

さて、弊社の追加型証券投資信託「JPMグレート・アジア3・ファンド(愛称:グレート・アジア3)」(以下「当ファンド」といいます。)は、継続的な一部解約によりその純資産総額が平成25年8月末現在で約9億円となっています。当ファンドでは信託約款において純資産総額が20億円を下回っている場合には信託契約を解約することができると定めています。1

まだ9億円くらいの純資産額があるのに繰上償還をしたいと言うことですね。しかも、実はこの投信、約半年前の2013年4月26日の運用報告書が出された段階では、純資産総額が15億円程度ありました。それでも、こんなことになってしまうのです。10億円以上の純資産総額があっても、全く安心は出来ないわけですね。

ちなみに、この投信の最近の運用はプラスです。ですから、半年で3分の1以上の解約による資金流出があったということです。運用が上手くいっているにも関わらず、かなりの人が解約に走ったと言うことですね。

上の文章の続きを読む限り、その解約のペースが速いために繰上償還を決断したということのようです。投資家を引き止める努力をするよりも、清算してしまう方がメリットがあると考えたのでしょう。この投信を持っている投資家からしてみたら、たまったものではありません。

15億円以上の純資産総額があっても半年で繰上償還が決まる

この投信の場合、15億円以上の純資産総額があっても、わずか半年で繰上償還になってしまったわけです。つまり、10億円の規模の投資信託でも、全く油断は出来ないと言うことになります。

このくらいの規模だと、ちょっと状況が変わるだけでも、簡単に繰上償還を決めてしまうかもしれません。

でも、楽天証券の検索ツールで見る限り、全体の投資信託の約3分の1は純資産総額10億円以下の規模なんですよね。つまり、かなりの割合の投資信託が、繰上償還のリスクを持っていると言うことです。

そうなると、投資信託を選ぶのもなかなか難しいですね。


初心者のための投資信託の選び方
  1. 「JPMグレート・アジア3・ファンド(愛称:グレート・アジア3)」投資信託契約の解約(予定)のお知らせ
    https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/Companyfile/pdf/20131016_fund_caution_01.pdf []

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