前のページで見たように、販売会社が信託報酬を取らない分ETF は手数料が安いです。どのくらい安いのかは、前のページで紹介した2つの投信で比べてみるとわかります。具体的には、次の2本ですね。
- <TOPIX連動型上場投資信託>TOPIX投信(ETF)
信託報酬:年0.11%(税抜き) - ニッセイTOPIXオープン(非上場の投資信託・インデックスファンド)
信託報酬:年0.5%(税抜き)
上の2つの例を比べてみると分かるように、非上場の投資信託の方は販売会社の取り分だけでもETF の信託報酬の総額の2倍になるわけです。しかも、信託報酬全体で見れば、非上場型の投資信託は4倍以上の手数料を払っていることになります。
「ニッセイTOPIXオープン」は手数料が安い方
しかも、非上場のインデックスファンドとして例に挙げた「ニッセイTOPIXオープン」は信託報酬が安いほうなのです。TOPIX に連動するインデックスファンドに限っても、これよりも信託報酬が高い投資信託はたくさんあります。
アクティブ運用の投資信託まで含めれば、「ニッセイTOPIXオープン」の3倍以上の手数料を取るものだって珍しくありません。2%を超えるようなものもありますからね。ということは、ETF と比較して、10倍以上の手数料がかかるのです。
アクティブ運用の投信を買ったら不利なのは当然
アクティブ運用の投資信託は、これだけ手数料がかかるわけです。アクティブ運用の投資信託を買っても市場平均以上のパフォーマンスを残すのが難しいのは当然ですよね。
全く手数料がかからないと仮定した場合、全ての投資信託で平均を取ったパフォーマンスは、市場平均程度でしょう。日本株に投資する投資信託の平均は、TOPIX 程度になるはずです。
これは論知的に考えたら当然ですよね。投資信託が他の機関投資家よりも、ずば抜けて運用成績が良いとは考えにくいからです。投資信託のファンドマネージャーの実力は、生保や銀行、年金などのファンドと比べて、同じ程度と考えるのが自然でしょう。
ということは、日本株の投資信託全体で平均を取ったら、TOPIX のような市場平均に近くなるわけです。
実際の投資信託のパフォーマンスは、これに信託報酬と言う手数料がかかります。ですから、平均は市場平均に負けるのが当然なのです。
もしこの考え方が正しいのであれば、手数料が小さいETF は他の投信に負けにくい戦略と言えますよね。平均で考えれば、手数料が馬鹿みたいに高いアクティブ運用の投資信託と比べて、有利なのです。
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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。
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