前のページで見たように、 というのは株式より配当金(正確には分配金)が多いのです。なぜかというと、利益に占める分配金の割合が9割以上だと、J-REIT も税制的な優遇措置が期待できるからです。
さて問題は、分配金が多いという状況は、単純に喜んで良いのかということです。もちろん、分配金が多いのは嬉しいことに感じますが、本当に投資家にとってメリットがあるのでしょうか。
話は単純ではありません
実はこの問題に関しては、分配金が多いから得と言い切ることはできません。話はそれほど単純ではないのです。
なぜ「分配金が多い = 有利」と単純に言えないのでしょうか。
分配金を支払うということは、J-REIT が持っている資産が一部減るということです。J-REIT の視点で考えると、分配金というのは自分たちが持っているお金を投資家に戻す行為ですよね。だからJ-REIT の資産が減るのは当然です。
J-REIT が持っている資産が減ると、株式投資の株価に当たる投資口価格も減ることになります。持っている資産が減ったのだから、それにあわせて市場が動くのは当然のことですよね。
ということは、投資家は分配金を受け取る代わりに、投資しているJ-REIT の価値自体は小さくなってしまうわけです。ですから、必ずしも良いこととはいえません。
分配金には税金がかかるから不利ともいえる
しかも、分配金というのは、所得税や住民税が課税されます。J-REIT のところにあれば税金はかからなかったのに、投資家が受け取ったばっかりに税金がかかるわけです。ということは、税金の分だけ不利という言い方も出来るでしょう。
分配金や配当金の類は専門家の間でも議論になることが多いです
こうやって考えると、分配金なんて払わないで、新しい物件を買うのに使ってもらったほうが得だと思いませんか?実際株式投資でも、配当金が多いという理由だけで投資するという考えを諌める専門家も多いです。
もちろん、分配金がたくさんもらえると嬉しいという感じはわかりますけどね。直感的には、お金が支払われれば、得をした気分になるものです。
しかし、必ずしも良いことばかりではないということは理解しておきましょう。
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