規模が大きすぎる投資信託は不利なのか?

○○投資信託は規模が大きすぎるから投資をやめた方がいいという意見を聞きました。規模が大きすぎる投資信託は何か不利なことがあるのでしょうか?

某質問サイトを見ていたら、このような趣旨の質問がされていました。ちなみに、この場合の「規模」というのは、投資信託の「純資産総額」をさしているものと思われます。

私自身も、いくつかの書籍の中で、これに近いアドバイスがされているのを見た事があります。実際のところ、大きすぎる投資信託には何か不利な点はあるのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

市場平均に近いポートフォリオしか作れない

規模が大きすぎる投資信託の一番大きなデメリットは、市場平均に近いようなポートフォリオしか作れないという点でしょう。

例えば、日本株に投資する大型の投資信託があったとします。この投資信託で小型株を組み入れても、あまりたくさんの株数は買うことが出来ません。となると、仮に小型株を買っても、ポートフォリオ全体に与える影響はわずかです。

つまり、大型の日本株投資信託だと、大企業の株式以外は扱いにくいのです。仮に小型株を扱ったとしても、ポートフォリオに占める割合としては小さくならざるを得ないでしょう。

大型の投資信託は小回りがききにくい

大型であることのもう一つのデメリットは、小回りがききにくいことです。

株式投資の場合特にそうなのですが、大型の投資信託の場合は、売買も簡単ではありません。なぜかというと、売買の額が大きいので、そのことが市場価格に影響を与えてしまうのです。

例えば、ある会社の株式を買い付けようと思ったとします。買い付ける株数が100株とか1,000株なら、その注文が市場に与える影響は微々たる物ですよね。ある程度の流動性がある銘柄なら、ほとんど何の影響もありません。

しかし、何桁も違う大きな注文があったら、その注文があったことで株価が上がってしまうのです。ということは、買い付けをするだけでも一苦労なのです。一つの銘柄の買い注文をするだけでも、何日にも分けて行わないといけないでしょう。

これは売却のときにも同様です。その株式を売りに出したことにより、株価が大きく下がってしまう可能性もあります。

このように規模が大きくなればなるほど、投資信託というのは身動きが取れなくなってしまうのです。結果的に、大型の投資信託は小回りがききにくいと考えて良いでしょう。

投資対象が狭い時には注意

世界の債券に投資しているような場合は、今回書いたようなことはあまり気にする必要はありません。投資対象も規模が大きいですからね。

ただ、J-REIT などの投資対象が狭い場合には、注意が必要でしょう。投資対象が少ないですし、投資対象自体の規模も小さいので、投資信託自体の売買が影響を与える影響も大きいでしょう。

規模が小さい場合も注意が必要

その一方で、規模が小さい場合も注意が必要です。純資産総額が小さいと、繰り上げ償還という可能性があるからです。繰り上げ償還というのは、予定よりはやく投資信託を解散してしまうことですね。

あまりに規模が小さいと、金融機関も儲けることが出来ません。ですから、お取り潰しにしてしまうのです。

投資信託での資産運用を考えるなら、その前にiDeCoの検討を

投資信託での運用を考えているあなた。その前にiDeCo は活用していますか?

iDeCo なら、投資信託を使った資産運用ができる上に、有利な節税の仕組みもあります。条件が整えば、年間数十万円単位の節税になる人もいます。この有利な仕組みを使わない手はないでしょう。

ちなみに、手数料等を考慮すると、iDeCo の窓口金融機関にはネット証券がお勧めです。興味がある方は資料請求から。

投資信託では金融機関はどこを使う?

投資信託を使って資産運用をするならSBI証券がおすすめです。取り扱い本数が2,500本以上とかなり多く、顧客満足度も高い証券会社だからです。

投資信託の積立をして長期的な資産形成をする場合も、やっぱりSBI証券が良いでしょう。銀行や信用金庫からの自動引き落しに対応していて、とても便利です。月々100円から積立てられるのもメリットですね。

ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

スポンサードリンク

スポンサードリンク


関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。