投資信託ってマンション投資よりも危険なの?

日本人の中には、なぜかは分かりませんが、マンションを貸して賃料収入を得るのは安定した投資だと思っている人がいるようです。その一方で、投資信託というのは危険極まりないものだと思っている人もいるようです。

でも、本当にそうなのでしょうか。率直に言って、正反対のような気がするのですけど。

引用してみましょう

今回こんな事を書いたのは、知恵袋で次のような質問を見かけたからです。ちょっと引用してみましょう。

投資信託というのは危険なものですよね?
私の両親は定年退職しており
毎年の収入は少々のマンション収入があるだけ
それで何とか生活している状況です。
そのような状況にもかかわらず、
貴重な生活資金の源泉である1千万円もの
大金を投資信託に回そうとしています。
投資信託は危険なものという認識で合っていますよね?
また、私がいくら反対しても聞く耳を持たない場合
相談できるような専門家の方はいらっしゃるのでしょうか。

「ああ、日本人の中にはこういう人も多いのだろうな」というのが率直な印象でした。

不動産は安全?投資信託は危険?

少なくともこの質問者は、大家業は安定収入で、投資信託はリスクが高いものだという認識をしているのでしょうね。日本人の全員がこんなふうに思っているとは思いませんが、こう思っている人も少なくはなさそうです。

確かに投資信託にもリスクが大きいものがありますから、この方の意見を全否定するつもりはありません。でも、ご両親のやり方を全否定する前に、もう少し勉強されたらいいのにと思わないではありません。

質問者の方は自分の常識が正しいと思い込んでいる感じもありますので、そんなことを言っても無駄なのかも知れませんけどね。

不動産はかなりハイリスクな商品

それでは、この質問者の方がおいている前提の何が問題なのか、具体的に考えてみましょう。

まず、そもそもの問題点として、不動産投資というのはかなりのハイリスクだという点が挙げられます。

今回の件のように賃貸物件を持って人に貸している場合は、あまりリスクがないと思っている人も多いようです。でもそんなことは、全く無いんですよね。

賃貸用の不動産の場合、借り手が見つからないと、入ってくるキャッシュフローはなくなってしまいます。その一方で一定のコストは常にかかったままです。例えば、固定資産税は毎年かかりますし、マンションだったら管理費用はかかります。建物に対するメンテナンス費用の積み立ても必要かもしれません。

借り手がいつから無い場合、入ってくるお金がなくなる上にこのようなコストがかかるわけです。どう考えたって、安全な状態とはいえないですよね。完全に赤字です。

最近は年限を決めて物件を借り上げてくれるようなサービスもあるようです。しかしこの手のサービスは、全ての物件が対象になるわけではありません。ある程度収益性が見込める物件でないと相手にもしてくれません。

それに、かなりの手数料もかかっていると考えるべきでしょう。慈善事業では無いので、物件を借り上げてくれる業者がリスクをとる分は、手数料に上乗せされているはずです。

やっぱり、金食い虫なんですよね。

さらに言うと、物件の価値というのは基本的に落ちていくものですよね。5年後10年後に物件が今の価値を持っているかというと、かなり疑問があるわけです。

あるいは、物件を持っている地域で直下型の地震があったらどうなのかなんて問題もあるわけです。火災が起こる可能性もあるでしょう。

それでも不動産って安全ですか?

投資信託が危険極まりないというのも誤解

その一方で、投資信託が危険きわまりないものだというのも、全くの誤解です。正確に書くと、かなりハイリスクの投資信託がある一方で、元本割れのリスクはほとんど考えなくても良いような投資信託もあります。

賃貸用の不動産を1つ2つもっているよりも、複数の投資信託で分散した方がリスクは明らかに小さいはずです。分散投資を行うと、リスクはかなり小さくすることが出来ますから。上のような質問をした人は絶対に認めてくれないでしょうけどね。

ですから、上の質問に関しては、ご両親が投資信託を買うことが問題なのではありません。問題なのはどんな投資信託を買っているかでしょう。

証券会社の営業に言われるがままにリスクも手数料も高い投資信託を買っていれば、そりゃ確かに必死になってとめるべきだとは思います。でも、投資信託を使っているというだけで脊椎反射をしてしまうのは、あまり理にかなった行動とはいえないのではないかと思うのです。

「賃貸不動産はとにかく安全な投資」と思い込みと、「投資信託はとにかく危険」という思い込みは、害が大きいです。どちらの投資にも興味を持っている人の場合は、全く逆の場合があることは、頭に入れておくべきでしょう。

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