ETFよりも投資信託の方が有利?どういうこと?

質問サイトを見ていたら、面白い疑問を持っている人を見つけました。質問者はちょっと独特な勘違いをなさっているのですが、その勘違いの仕方が興味深いものでした。なるほど、そんなふうに誤解をする人がいるのかと、思ったわけです。

このページではその疑問について取り上げてみたいと思います。具体的には、次のような趣旨の疑問です。

投資信託とETF を比べると、手数料が安いのでETF の方が有利だと言う意見を聞きました。しかし、正直に言って、ちょっと納得できていない部分があります。

投資信託は分配金を再投資できるので、複利の効果が期待できます。しかしETF だと分配金がないので複利の効果が期待できないように思うのです。

私は何か誤解をしている部分があるのでしょうか。アドバイスをお願いします。

この方の質問は、意外と難しかったらしく、的を射た回答が出来ている人は多くありませんでした。でも、投資信託の分配の仕組みさえ分かっていれば、簡単なことなんですよね。

分配金は運用資金を配っているだけ

この問題を考えるときに重要なのが、分配金がどこから出ているのかという点です。分配金と言うのは、実は、運用資産を現金化して投資家に返しているだけなのです。

そして再投資と言うのは、分配金として投資家に渡ったお金を運用資産に戻すということをしているわけです。つまり全体で見れば、分配金としてお金を戻し、それを再び投資信託に渡しただけの話です。結局、何もしていないのと同じことなのです。

ということは、再投資をする限り、投資信託もETF も特に差は無い事になるわけです。このようにお金の流れを考えると、質問者が誤解をしているだけだと分かりますね。

ちなみに、正確に言うと、実は再投資の方が少し不利だと考えた方が良いでしょう。分配金には税金がかかる可能性があるからです。納めることになった税金の分だけ、投資信託の方が不利ということになります。

その上、手数料はETF の方が安いわけです。ということは、投資信託よりはETF の方が有利と言えるわけです。

複利の効果とは

さて、質問者が言っている複利の効果についても少し説明しておきましょう。

100万円を年利1%で運用したとすると、1年後には101万円になります。1万円増えるわけですね。次に2年目はこの101万円を年利1%で運用したとします。そうすると、102万100円になります。ということは、1万100円増えたことになります。

この結果を見ると分かるように、同じ年利1%でも1年目より2年目の方が増え方大きいのです。実は3年目、4年目と時間が経つごとに、1年あたりの増え方は大きくなります。これが複利の効果と呼ばれるものです。

何故こんなふうに時間が経つほど利息が増えるかというと、受け取った利息に対しても利息が付くからです。雪だるま式に増えていくわけですね。

複利の効果は内部留保をしても得られます

ここでちょっと質問者が誤解しているのが、ETF に複利の効果がないと思っている点です。配当を出していないので、複利の効果がないと思っているのですね。でも実際は、ETF にも複利の効果はあります。

ETF の場合は分配はしていません。しかし、その利益を投資家に返していないだけで、ちゃんと利益が出た分に関しては運用資産の中に残っています。当然ですが、前年の利益が運用に回れば、それを増やすことが出来ますよね。ということは、分配を再投資した場合のように、複利の効果はあるのです。

確かに、金融の知識があまり無い人には、誤解されやすい部分なのかも知れません。でも、冷静に考えれば、理解していただける内容でしょう。

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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

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