フィデリティ・日本成長株・ファンドは投資する価値がある投資信託か?

日本で純資産総額が一番大きい日本株の投資信託は、フィデリティ・日本成長株・ファンドです。ちなみに、これを書いている時点での直近の数字だと、3,538.79億円という純資産総額です。1

フィデリティ・日本成長株・ファンドのサイズはどのくらい

日本で最大級の投資信託は、純資産総額が1兆円を超えます。それに比べると、フィデリティ・日本成長株・ファンドの規模はかなり小さいと言えるでしょう。しかし投資信託全体の中で見ると、かなり大きな投資信託と言って良いはずです。

ちなみに、MMF やMRF、ETF を含めた全投資信託の中だと、40番目の規模なのだそうです。上位にはMMF やMRF がずらっと並びます。それを含めても40位ということは、かなり大きい投資信託だといっていいでしょう。

ちなみに、日本国内には5,415本もの投資信託があるそうです。ということは、純資産総額だけで言うと、上位1%にはいるような規模だといえます。

パフォーマンスはどうなのだろうか?

さて、フィデリティ・日本成長株・ファンドのパフォーマンスはどうなのでしょうか。百聞は一見に如かずだと思うので、運用報告書で設定来のチャートを見てみましょう。

ちなみに、比較しているのはベンチマークのTOPIX(配当金込)です。こちらの数字は、設定日の前日を1万円として計算しているそうです。スタートラインをあわせているわけですね。

TOPIX(配当金込)というのは、配当金を再投資した場合のTOPIX ということです。ですから、再投資をしている分、実際のTOPIX よりは大きめに数字が出ます。

さて、このチャートを見て分かるように、ベンチマークのTOPIX(配当金込)よりもフィデリティ・日本成長株・ファンドは良いパフォーマンスであることが分かります。

16年で2割程度良いだけなので、びっくりするほどの良いパフォーマンスという事でもありません。それでも、長期にわたってベンチマークを上回り続けているという事実は、評価をしても良いもでしょう。

手数料はどうなっている?

投資信託に投資するときに特に意識しないといけないのは、手数料がどうなっているかです。フィデリティ・日本成長株・ファンドの手数料は、次のようになっています。

  • 信託報酬:1.53000%(税抜き)
  • 販売手数料:3%(税抜き)が上限

信託報酬に関しては、アクティブ運用の株式投資信託としては安い部類でしょう。しかし、販売手数料が3%かかるというのが、ちょっと引っかかりますね。

この投資信託に投資すべきなのか

さて、私たちはこの投資信託に投資すべきなのでしょうか。

個人的にちょっと気になるのが、販売手数料の高さでしょうか。超長期で持つつもりなら、多少販売手数料が高くても、許容されるのかもしれません。ただ、出来る限り、販売手数料の高い投資信託は避けておくべきでしょう。

ちなみに販売手数料は、金融機関がある程度自由に設定できます。金融機関によっては販売手数料無料のところもあるようです。そういうところを選ぶなどの工夫することで、販売手数料が高いという問題は解決できるかもしれません。

また、注意しておかないといけないのが、過去の好パフォーマンスは将来のパフォーマンスを保証しないという点でしょう。過去にパフォーマンスが良くても、その後パフォーマンスが悪くなる投資信託も多いです。というか、過去のパフォーマンスはその後のパフォーマンスにほとんど影響を与えないという調査すらあるようです。

過去にうまく行っていた投資信託に乗ってみたい気持ちは分かりますが、過度な期待は禁物です。将来的にベンチマークよりうまく運用できるかどうかは、五分五分くらいに考えておいた方が良いでしょう。

ということで、日本株投資信託の一部にフィデリティ・日本成長株・ファンドを入れるのは無くは無いという程度でしょうか。ただ、日本株全てをこの投資信託にするのは、お勧めできません。

基本的にはインデックスファンドかETF にして、一部をこの投資信託にするという程度のスタンスが良いでしょう。もちろん、この投資信託を全く入れなくても問題はありません。

まあ、あくまで、私の個人的な意見ですけどね。

日本株だとETF の方が圧倒的に規模が大きい

ちなみに、フィデリティ・日本成長株・ファンドが日本株の投資信託の中では最大規模というのは、銀行などでも買える投資信託に限った場合です。実は、ETF の中には、さらに規模の大きい日本株の投資信託があります。

というか、今日本で一番規模が大きい投資信託は、日経225連動型上場投資信託というETF なのです。この投資信託の純資産総額が4兆5733億円です。つまり、フィデリティ・日本成長株・ファンドよりも10倍も規模が大きいのです。日経225連動型上場投資信託とくらべると、取るに足りない規模であるということです。

ETF を含めるかどうかで、景色がずいぶん変わるということも覚えておくと良いでしょう。

  1. 純資産総額というのは、投資信託の資産から負債を引いた数字です。これをみると、投資信託の規模がわかります。 []

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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

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