日本証券経済研究所というところの「米国の投信目論見書改革案に対する投資家の反応」というレポートの中で、目論見書に関する調査が紹介されていました。その調査によると、アメリカの個人投資家が投資信託を買うときに、目論見書をあまり見ていないようです。
より正確には、「読んだことが無い」「たまにしか読まない」「ごくたまにしか読まない」の3つのカテゴリーで、全体の3分の2を占めるのだそうです。つまり、読まない人の方が多いということですね。
このページでは、この点に関して、もう少し掘り下げてみましょう。目論見書を読まない人は、どうして目論見書を読もうと思わないのか。あるいは、目論見書を読む人はどの程度時間をかけて読んでいるのか。このあたりについてチェックしてみましょう。
なぜ目論見書を読まないのか
まず、全体の6割にあたる「読んだことがない」「たまにしか読まない」「ごくたまにしか読まない」と答えた人に、なぜ読まないのかを聞いた結果から見てみましょう。目論見書を読まない理由の上位5つは次のような理由なのだそうです。
- 難し過ぎて分からない 37%
- 誰か代わりに読んでくれる 19%
- 長すぎる、字が多すぎる 18%
- 忙しくて読めない 14%
- 必要がない、興味がない 10%
大体予想通りの結果ですが、「誰か代わりに読んでくれる」というのはどういうことなのでしょうか。これだけちょっと分かりませんね。まさか、誰かが読み聞かせをしてくれるわけでは無いでしょうか。
家族や知人が理解しているから大丈夫だと言うことなのでしょうかねえ。何にしても、人が読んだから大丈夫と言うのは、すごい感覚です。
目論見書を読む時間が10分以下の人が3割以上
次に、目論見書を読む時間の長さについても調査されています。目論見書を読んだ人に対して、どのくらいの時間読んだのかを聞いていると言う内容です。
一番多かった層が、10分から29分と言うカテゴリーでした。このカテゴリーに入っている人が40%程度なのだそうです。率直に言って、投資信託をしっかり理解するには短い時間ではないかと思います。それでも、このくらい読めば、概略くらいはつかめそうですね。
驚くべきなのは、全体の約3分の1が、10分未満しか目論見書を読んでいないという結果です。これまで読んだ事があるという中での3分の1ですからね。かなり高い割合と言っていいのでは無いでしょうか。
投資教育が進んでいると思われるアメリカでも、目論見書の扱いって、こんなものなのですね。
目論見書の情報量は多すぎる
また、目論見書の情報量についての調査もされているようです。アメリカの投資家は、目論見書の情報が多すぎると感じているようです。
確かに日本の投資信託のペラペラの交付目論見書と比べると、調査当時のアメリカの目論見書は情報量が多かったです。確認していませんが、現在は薄くなったのかなあ。
情報量が多すぎると、素人には逆効果なのかも知れませんね。日本の交付目論見書程度の、最低限の情報でいいのかもしれません。もちろん、必要な人には詳しい情報を与える工夫は必要でしょうけどね。
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