知恵袋を見ていたら、興味深い質問と回答を見つけました。興味深いと言うのは内容として参考になると言う意味ではなく、意味不明のやり取りがされているという意味なんですけどね。
どんなやり取りがなされていたのか、ご紹介したいと思います。そのまま書いても読み辛いので、色々と手直しをしてご紹介したいと思います。
大体こんな感じの質問でした
投資信託の先行きを予知したい
友人から投資信託をすすめられています。どうやら、アメリカの不動産をどうこうするものだそうです。
現在は株主配当が大きい株式を持っていて、ある程度満足しています。しかし、その投資信託は株の20倍くらい配当があるそうです。
魅力を感じる一方で、投資信託はもっと危険と聞きました。そのあたり、どうなのでしょうか。
使っている単語からして、投資経験が多い人でないのはよく分かります。率直に言って、かなり危なっかしい感じですね。
珍回答の数々
この質問に対して、次のような回答が寄せられていました。
予知はできるといえばできるようになると思います
まず方法は 毎日の基準価格をエクセルでグラフ化すること
チャートを自分で作ること
それから アメリカの10年物国債のチャートも作ること
できるだけ 米国の金利のニュースは追うこと
同時に景気の指標も追うこと
なにがどう動いたから 基準価格は上がった下がったの理解をすること
慣れてくると 米国の景気がどうなるから 上がった下がったが
わかるようになるので そこまできたら
このポジションを保有すべきか 売却すべきかわかってくる
失礼ですけど、こういう知ったかぶりのアドバイスって、ありがた迷惑なんですよね。この程度の事で、投資信託の上げ下げが分かるはずがありませんから。
この程度で上げ下げが分かるなら、誰でも簡単に大金持ちになれます。でも、チャートを作ったり金利を負ったりする程度で大金持ちになった人って、見たこと無いんですよね。
さらに言うと、投資信託はリアルタイムの売買が出来ません。ですから、上げ下げを予想できたところで、機動的に対応できないんですよね。
こういうアドバイスをする人って、たまたま上手く行って自信を持ってしまったというタイプの人が多いようです。まあ、有害とまでは言いませんが、役に立つアドバイスとも言えないでしょう。
信じたければ信じても良いとは思いますけど。
個別株よりは 投資信託の方が 安全です。
資産(アセット)クラスを 分散させる事を お奨めします。それて まとまったお金で買うのでしたら、ETFの方が運用報酬が安いので 投資信託より有利です。
的確なアドバイスだと思いますが、質問者のレベルにあっていない回答という感じがしませんか。
アセットクラスという言葉を、この質問者の方が分かっているとも思えません。ETF とか運用報酬という言葉に関しても同様です。
ちょっとやさしくないですね。知識自慢をされているだけという印象です。
勘違いされているようですが、背負うリスクは変わりませんよ。ただし、持ってるだけでコストがかかること、現物株よりもものによっては変動が大きいので、損する機会が多いこと、など。上手く利用できれば危ないものではありません。
これまた、知ったかぶりの回答という感じですね。
一般的に投資信託というのは、株式投資よりもリスクが小さくと考えられます。ポートフォリオ理論と言うのですが、資産運用の基本中の基本です。
また、株式と不動産のリスクも違いますし、アメリカの不動産なら為替リスクも考慮しないといけません。完全に出鱈目な答えです。
率直に言って、この程度の事も知らないで、偉そうに答えない方が良いと思うんですけどね。恥をかくだけです。
まともに答えると
最初の問いに、まともに答えるとどんなふうになるのでしょうか。
まず言えるのは、自分が理解できていない商品には手を出さない方が良いですね。理解していない商品だと、買って良いかどうかすら分からないですからね。
売買の判断をする前に、目論見書のないよう程度は理解できるようにしたいものですね。そうでなければ、買わない方が良いです。
ちなみに、今回の投資信託というのは、おそらくアメリカのREIT に投資するタイプの投資信託でしょう。純資産残高の大きさから考えると、ゼウスという愛称が新光投信かもしれません。
仮にREIT であるとすると、分配金が多いのは自然なことです。というのも、REIT というのは分配金を出すことを目的に運営されていることが多いからです。ですから、株式の配当と比べて分配金が多いのも不思議ではありません。
ただ、株式の20倍と言う数字が気になります。もしかしたら、この投資信託の場合は、利益以上に分配金を出している可能性もありそうです。
投資信託の場合は、分配金が多いからと言って、単純に有利とも言えないのです。分配金というのは、そもそも、運用資金を投資家に戻しているに過ぎません。さらに、利益以上の分配金を払って、元本を減らしているというだけのケースも多いです。
このあたりの状況がどうなっているかは、運用報告書などを見れば一発で分かります。でも、今回の質問者のレベルだと、おそらく理解するのは難しいでしょう。
リスクに関しては、上に書いたように、一般的には投資信託の方が株式よりも小さいです。ただ、アメリカのREIT ということは、為替変動のリスクは負うことになります。このあたりは注意をした方がいいかもしれません。
ちなみに投資信託の場合は、手数料が高い場合があります。この点も注意しておいた方が良いかもしれませんね。
大体こんな感じでしょうか。まあ、何にしても、もうちょっと理解するのが先決でしょうね。よく分からない商品を慌てて買ってはいけません。
投資信託での資産運用を考えるなら、その前にiDeCoの検討を
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ちなみに、手数料等を考慮すると、iDeCo の窓口金融機関にはネット証券がお勧めです。興味がある方は資料請求から。

投資信託では金融機関はどこを使う?
投資信託を使って資産運用をするならSBI証券がおすすめです。取り扱い本数が2,500本以上とかなり多く、顧客満足度も高い証券会社だからです。
投資信託の積立をして長期的な資産形成をする場合も、やっぱりSBI証券が良いでしょう。銀行や信用金庫からの自動引き落しに対応していて、とても便利です。月々100円から積立てられるのもメリットですね。
ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。
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