ETF の知名度はラップ口座以下なのかもしれない| 売れている割には一般には知られていない不思議

いきなりですが問題です。MMF やMRF を除く投資信託の中で、純資産総額が一番大きな投資信託は何だと思いますか。

これを書いている時点では、野村アセットマネジメントの日経225連動型上場投資信託というETF なのだそうです。ちょっと意外に感じた人も多いでしょう。ただ、投資信託協会の調査なので、まず間違いは無いはずです。

2位以降も、ETF が上位を独占しています。第2位から第4位は次のような感じです。

第2位:TOPIX連動型上場投資信託
(野村アセットマネジメント)
第3位:上場インデックスファンド225
(日興アセットマネジメント)
第4位:ダイワ上場投信-日経225
(大和証券投資信託委託)

そして、第5位にやっと、ゼウスの愛称で知られる「新光US-REITオープン」が入ります。

ETF が上位独占など考えられなかった

日本で一番大きな投資信託がETF というのは、私には驚くべきことです。そして上位をETF が占めているというのは、更なる驚きです。

ちょっと前までは、日本最大の投資信託はグロソブという時代が長かったですからね。そしてその当時は、ETF はほとんど認知してもらえないような小さな存在でした。

もちろん、日本株の株価が上昇したのも、ETF の純資産総額の増大に寄与してはいるでしょう。でも、それを差し引いても大きな状況の変化なのは間違いありません。

ちなみに、アレだけ人気があったグロソブは、現在ベスト10にすら入れていないようです。隔世の感があります。

一般の人はETF なんて知らない

これだけ良く売れているETF ですが、実は世間の認知度はそれほど高くないように感じます。体感的にはラップ口座の方がETF よりも認知されている気がします。

その証拠に、Yahoo!ニュースやGoogleニュースで「ETF」で検索しても、一般紙の記事は一本も見つけられませんでした。日経新聞やら海外の通信社やらの記事が見つかるだけです。

一方、「ラップ口座」で検索すると、それほど多くはないものの、一般紙の記事も見られます。マスコミの扱い方という意味では、ラップ口座に負けているようです。

もっとも、以前のように「ラップ口座、すげー」という感じの礼賛の記事ばかりではありませんけどね。手数料など問題点が多いという記事も増えてきています。

まあ、それでも、認知度という意味ではETF よりは高いはずです。一部の富裕層向けの商品であるラップ口座に負けているわけです。

証券会社としては売りたくない商品なのでしょうね

これだけETF の認知度が低い理由は、証券会社が積極的に売りたくないからなのでしょうね。

ETF という商品は、銀行などでも買える一般の投資信託と比べると、証券会社にとってはおいしくない商品です。手数料が安いので、売っても大きな売り上げにならない、明らかに儲からない商品なのです。

しかも、基本的には長期保有する商品なので、一度売るとその後の手数料が稼ぎにくいという特徴もあります。証券会社にとっては最悪というわけですね。

こんな儲けにつながらない商品を売るくらいなら、ラップ口座のように儲かる商品を売ろうと思うのは自然なことです。ですから、証券会社からの情報発信でETF の認知度が高まることは期待し辛いでしょう。

ただ野村證券のように、グループ会社がETF を設定している場合などは、積極的に販売するようなケースもあるようですけど。

徐々に知名度が上がっていくのかな?

手数料がかからないということは、投資家にとっては有利な商品であるということです。その意味では、ETF はラップ口座や普通の投資信託と比べて、明らかに有利な商品です。

ですから、特に目だった宣伝をしないでも、徐々に認知度は高まっていくのだとは思います。少なくとも、投資に興味がある人の間では認知度が広がったので、純資産残高のトップまで来ているわけです。

ただ、一般に認知されるとなると、数年、あるいは十数年がかりの先の長い話だとは思います。売る側が積極的にならないと、一般の人には存在しないのも同じですから。

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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

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