ETF というと手数料が安い投資信託というイメージを持っている人が多いでしょう。実際、普通の投資信託と比べると信託報酬は低く設定されています。インデックス・ファンドと比べても低いですね。
ただ、ETF の中にも比較的信託報酬が高いものが存在するようです。
一部のETF は信託報酬も高いことも
例えば、「上場インデックスファンドTOPIX Ex-Financials」というETF があるのですが、このETF の信託報酬は年0.88%に設定されています。1 年0.88%という数字は、普通の投資信託と比べれば、まだ安いのだとは思います。ただ、国内株式のインデックス・ファンドと比べると、少し高い印象です。
つまり、手数料が安いはずのETF が、一般のインデックス・ファンドよりも手数料が高いことがあるわけです。ちょっと意外ですね。
ちなみに、このETF には「上場TOPIX(除く金融)」という愛称がついています。その愛称からもわかるように、金融セクターを抜いた修正TOPIX に連動するETF です。
ちょっとマニアックな投資信託といって良いでしょう。
手数料が高い理由を推測してみよう
このETF の手数料が高いのはなぜなのでしょうか。
その理由は、このETF の純資産総額を見ると推測が出来ます。このETF の純資産総額は50.23億円しかないのです。ETF としてはかなり小規模です。
純資産総額が小さいので、信託報酬を高めに取っておかないと、存続させることが出来ないのでしょう。
実際、50.23億円の0.88%は約4,420万円です。日興アセットの取り分となると更に少なく、50.23億円の0.6%に過ぎません。約3,014万円です。
このくらいの額だと、人件費をまかなえるかどうかも怪しい水準ですよね。ですから、このETF に関しては、手数料である信託報酬を高めに設定せざるを得ないのです。
純資産総額が小さいETF は手数料が高くなりがち
このETF にかぎらず、純資産総額が小さいETF は信託報酬が高くなりがちです。そうしないと、やっていけないのでしょう。
日経平均に連動したりTOPIX に連動するETF は、購入者も多く純資産総額はかなり大きくなります。しかし、それ以外のETF に関しては、多かれ少なかれ似たような問題を抱えていると考えて良いのでしょう。
投資信託の世界でも、スケールメリットって大事なのですね。
- これは日興アセットマネジメントのETF ですね。0.88%という数字は、投資信託協会のサイトから引用しています。 [↩]
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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。
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