ETF は手数料が安いらしい| でも、どの程度安いのだろう?

ETF は手数料が安いといわれています。

でも、どの程度安いのかは、なかなか実感が出来ないでしょう。そこで、ETF とインデックス・ファンド、アクティブ運用の投資信託の手数料を比較してみましょう。

かなり大きな差があることが分かると思います。

売買手数料

ETF を買うときに、約定代金に応じた手数料がかかります。また、売却するときにも手数料がかかります。

この手数料体系は、株式を購入した場合と同じです。

例えば、SBI証券のスタンダードプランで日本株を売買した場合、1注文の約定代金が10万円までなら、税込みで150円の手数料がかかります。ETF の場合も同様です。10万円までの注文なら、150円の手数料がかかるということになります。

仮に8万円でETF を買ったとすると、それに対して150円の手数料がかかります。ということは、この場合は、0.1875%の手数料ということですね。約定金額にもよりますが、SBI証券の場合、このくらいの手数料かかるというイメージです。売買のときの手数料は、それほど大きくないと思って良さそうですね。

ただ、インデックス・ファンドの場合は、売買手数料がかからないものが多いです。それと比べると、ETF は若干不利であるとも言えます。

特に、短期で売買を繰り返すような人には、気になる点かもしれません。
ちなみに、アクティブ運用の投資信託の手数料は、購入する投資信託によってかなりのばらつきがあります。投資額の3%以上かかるものもあれば、全くかからないものもあるのです。

信託報酬

信託報酬というのは、ETF を含む投資信託の運用にかかる手数料だと考えると分かり易いでしょう。

ETF を運用するには、当然、人件費などのお金がかかりますからね。こういう手数料を取られるのは不思議ではありません。

ただ信託報酬は、私たちが見落としがちな費用でもあります。なぜなら、投資信託の信託財産から毎日抜かれているからです。

追加で費用を払うわけではないので、手数料を払っているという意識が薄くなるのです。

ちなみに、インデックスファンドを含む普通の投資信託の信託報酬は、ETF と比べるとかなり高いようです。この信託報酬が有利なので、ETF は有利な商品だといわれるわけです。

ちなみに、信託報酬は毎日徴収されます。ただ、資料などに出す場合には年率に換算して数字が発表されます。

信託報酬を比較

ETF の信託報酬が安いといわれても、どの程度安いのか想像しづらいでしょう。そこで、日経平均株価指数に連動するETF とインデックス・ファンド、アクティブ運用の日本株の投資信託で信託報酬を比較してみましょう。

まず、日経平均に連動するETF の中で一番純資産総額が大きいのが、野村アセットマネジメントの「日経225連動型上場投資信託」です。このETF の信託報酬は年0.24%に設定されています。

信託報酬の額は基準価額に応じて変動するので、事前に信託報酬の総額を知ることはできません。大雑把なイメージとしては、投資額に年率の信託報酬をかけると、年間のだいたいの手数料が分かります。

例えば、100万円分買い付けたとすると、毎年2,400円程度の手数料がかかるという理解をすればいいでしょう。

基準価額に応じて徴収されるということは、運用がうまくいけばこの手数料の額自体は大きくなります。逆に、運用が失敗すると手数料は小さくなります。

次に、日経平均に連動するインデックス・ファンドの中で、最も純資産総額が大きいのが、/日興アセットマネジメントの「インデックスファンド225」です。この投資信託の信託報酬は、年0.52%に設定されています。

この投資信託の場合、100万円買い付けたら、毎年5,200円程度の手数料がかかるというイメージです。

これを見ると分かるように、ETF とインデックスファンドでは、2倍以上の信託報酬の開きがあるわけです。長期で見ると、結構大きな差と言えるでしょう。

最後に、アクティブ運用されている日本株の投資信託で一番純資産総額が大きいのが、フィデリティ投信のフィデリティ・日本成長株・ファンド です。この投資信託の信託報酬は、年1.53%です。

この投資信託の場合は、100万円投資したら、毎年1万5300円程度の手数料がかかるわけです。

一旦整理してみましょう

今回計算した結果を、一旦整理してみましょう。ETF、インデックス・ファンド、アクティブ運用の投資信託の100万円投資した場合の信託報酬は次のようになりました。

  • ETF:2,400円/年
  • インデックスF:5,200円/年
  • アクティブ運用:1万5300円/年

この結果は、あくまでいくつかの仮定をおいて計算したものに過ぎません。それでも、投資信託の種類によって、手数料が大きく違うイメージはつかんでいただけたのではないでしょうか。

長期投資だと信託報酬のちょっとした差が影響する

ETF を含め、投資信託は長期投資が基本です。となると、売買代金のちょっとした手数料よりも、信託報酬の影響の方が大きくなります。

その意味では、信託報酬が安いETF を選ぶのは正しい選択だと言えるでしょう。

逆に最悪なのが、アクティブ運用の投資信託を買うことです。100万円投資した場合だと、上で見たように、たった1年の投資でも1万円以上余分に手数料がかかります。5年とか10年とかの長期投資になったら、かなり影響が出るのは想像に難くないでしょう。

その上、アクティブ運用の投資信託は、販売手数料も高いことが多いです。ですから、どう考えても、真っ先に避けるべき候補なのです。

もちろん、人の手が加わることで素晴らしい運用成績が残せるというのなら、高い手数料も許容されるのかもしれません。しかし残念なことに、アクティブ運用はインデックス・ファンドなどに運用成績で負けるというのがこれまでの投資結果のようです。まさに、手数料がかかる分だけ、パフォーマンスでかなわないのです。

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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。

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