最近は、銀行などでも積極的に投資信託が販売されています。証券会社よりも銀行の方がより多くの投資信託を売っているというデータすらあるようです。
ところで、投資信託の販売会社が投資信託を売ると、どのくらい儲かるかご存知でしょうか。今回はそのあたりのところをチェックしてみましょう。
実は、これをチェックすると、投資信託の手数料が高いといわれる理由が良く分かります。
銀行に入ってくのは販売手数料と信託報酬の一部
投資信託の販売会社の売り上げは、2つあります。
一つは投資信託を売ったときに発生する販売手数料です。そしてもう一つが毎日信託財産から抜かれる信託報酬の一部です。
販売手数料
販売手数料は、同じ投資信託でも販売会社によってバラつきがある手数料です。というのも、多くの投資信託では販売手数料に幅を持たせてあり、その幅の中で販売会社が手数料率を決める仕組をとっているからです。
例えば、ある投資信託では「3.24%(税抜3.00%)を上限として販売会社が定めます。」などと決まっています。つまり、税抜きで3%以下なら自由に販売手数料を設定できるわけです。
信託報酬
次に信託報酬についてです。
信託報酬は日々の運用の対価として取られる手数料だと考えると分かり易いでしょう。運用している純資産総額に対して年○%という形で設定されています。ただ、実際には、日割りで少しずつ信託財産から抜かれるという形をとられています。
この信託報酬の一部が販売会社の取り分になっているわけです。
信託報酬のどの程度の割合を販売会社の取り分にするかは、投資信託ごとにかなり違います。なかには、販売会社がかなりの部分をとっている投資信託があるようです。
信託報酬の販売会社の取り分が投資信託の手数料が高い原因
投資信託会社としては、販売会社に売ってもらわないと売り上げが増えません。また、売り上げが増えないだけでなく、投資信託の純資産総額(要するに投資信託の規模)も小さいままです。純資産総額が小さいと、その投資信託は継続していくのが難しくなってしまいます。
ということで、投資信託の販売会社の取り分はあまり小さくすることが出来ないわけです。販売会社に積極的に売ってもらうために、高めの手数料が必須になるわけです。
ところで、一度売ってしまえば、投資信託の販売会社はやることがそれほど多くありません。投資家が解約するまでは、ほとんど何もしないでも手数料収入が入ってくるビジネスモデルということです。
つまり、販売会社と投資家の関係で言うと、投資家が販売会社に貢いでいるような形になるわけです。そんなことをしていたら、儲かる確率が小さくなるのは当然ですよね。
こういった手数料体系のために、投資信託は手数料が高いといわれるわけです。
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