数年前まで、これから来るのはBRICS だと言われていました。金融機関もこれを商機と考え、BRICS 関連の投資信託を売り出したものです。
しかし原油価格が下がるのにつれて、BRICS という言葉が聞かれる頻度は落ちてきました。原油価格につれて他の資源価格も下がったので、資源国であるブラジル、ロシア、南アフリカの経済が厳しくなってきたのです。
また、中国は違う理由で勝手に成長が止まっています。まあ、あの国はGDP などの数字がいい加減なので、実際にどの程度のブレーキがかかっているのかはよく分かりませけどね。中国と言えば、株式市場に関する売買を停止するなどの大トラブルもありましたね。
このように、BRICS 関連では経済で明るいニュースを探すのも難しい状況です。まあ、どこの国が調子がいいというような話は、話題になっている時点ですでに成長のピークだったりします。ですから、気にしすぎても仕方が無いのですけどね。
ところで、BRICS が話題になっている時期には、BRICS 関連の投資信託がたくさん売り出されました。これらの投資信託は、今どうなているのでしょうか。
インドだけが好調みたいです
外国株式の投資信託で純資産総額500憶円以上のものをチェックしてみると、意外な事が分かりました。このカテゴリーに入っているのが、インド株の投資信託だけなのです。
もう少し具体的に書くと、インドの株式に投資する投資信託は何本かこのカテゴリーにありました。それにもかかわらず、ほかのBRICS のものは全くなかったのです。
ちなみに純資産総額というのは、投資信託が運用している資産の事ですね。投資信託のサイズと言っても良いでしょう。
インド株の投資信託の中で最大のものが「野村インド株投資」という投資信託です。純資産総額は4,833.11億円です。かなり多きな投資信託だと考えて良いでしょう。
ここから推測されるのは、BRICS ともてはやされた国の中で、調子が良いのはインドだけという可能性があるという事ですね。確かにインドは資源国ではありませんから、原油価格下落の影響は受けにくいでしょう。むしろ、プラスの可能性すらあります。また、工業品を輸出先である欧米の景気は、大分回復してきましたからね。インド経済が好調でも
インド以外は悲惨な状況か
純資産総額が大きい投資信託がインドだけとなると、その他の国の投資信託は規模が小さい物しかないという事になります。実際、例えば、中国株の投資信託をチェックしてみると、「三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド 」という投資信託が最大でした。純資産総額は219.87億円しかありません。
ちなみに、請求目論見書を調べてみると、この投資信託はかつて1,600億円以上の純資産総額がありました。という事は、その当時の1割近くにまで純資産総額が減ってしまったという事です。
中国株のパフォーマンスが悪いので、次々と運用資金が引き上げられたという事でしょう。
投資信託は流行りものに乗せられてはダメ
投資信託を売る側は、はやりの物をテーマにした投資信託を量産します。今回紹介したBRICS はもちろんそうですし、以前にはITやバイオなどをテーマにした投資信託をたくさん売り出しています。
金融機関がこの手の投資信託を作る理由は簡単です。流行りものは売りやすいのです。
でも、投資信託が売れているからと言って、その投資信託で儲かるわけではありません。上にも書きましたが、人気になっているときにはすでにピークが過ぎているという事も多いのです。今回のBRICS の投信のように、インドを除いて全滅なんてことも珍しくは無いのです。
ですから、金融機関が売りたい投資信託には注意が必要でしょうね。あの人たちは、手数料が高い投資信託を売るのがすべてですからね。
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投資信託では金融機関はどこを使う?
投資信託を使って資産運用をするならSBI証券がおすすめです。取り扱い本数が2,500本以上とかなり多く、顧客満足度も高い証券会社だからです。
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ETF を選ぶ人は手数料にこだわっている人が多いはずです。もしそうなら、証券会社に支払う売買手数料にもこだわるべきですよね。大手証券会社の窓口なんかで買ったら、手数料が高くなって本末転倒です。
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