ファンドラップという言葉を目にすることは減りました| ただ、金融機関は未だに売る気でいるようです

ファンドラップという金融商品をご存知でしょうか。ラップ口座という商品の一種です。

ラップ口座というのは、お金を渡すと金融機関にお任せで運用できるというという金融商品です。ファンドラップはラップ口座の中でも、投資信託を使って運用するという商品ですね。つまり、金融機関があなたに代わって投資信託を選び売買してくれるのがファンドラップという事です。

金融庁のレポートで流れが変わった?

ラップ口座及びファンドラップは、数年前には非常に人気がありました。マスコミなどでもよく伝えられていましたね。「ラップ口座の残高が○兆円になった」というような記事もよく目にしました。

しかし最近は、ラップ口座に関する記事を見ることはかなり少なくなりました。これにはいろいろ理由があると思うのですが、中でも大きいのが金融庁のレポートの中でダメ出しをされてしまったからです。

経済評論家の山崎元氏によると、「平成27事務年度版 金融レポート」の中でファンドラップはダメな商品だと書かれているという事です。金融庁としても個別の商品の否定はしにくいので、明確にダメと書かれているわけではありません。ただ、素直に読むと、ファンドラップに対して否定的なのだと読めるという事です。

ちなみに、山崎氏自身は、ダイヤモンドの記事の中で、次のような言い方をしています。

以下、筆者の解釈であることをお断りしておくが、金融庁がレポートでダメな商品であることが分かるように例示しているのは、(1)毎月分配型投資信託、(2)個人年金保険(特に外貨建てのもの)などの貯蓄性保険商品、(3)ラップ運用(特にファンドラップ)、の3つだ。いずれも、売れ筋の商品・サービスであるが、これらが「ダメ!」であることについては、筆者も全面的に賛成する。1

こんな事を金融庁に言われてしまうと、メディアとしては記事にし辛いですよね。ですから、最近は、すっかりラップ口座の記事が減っているわけです。

ラップ口座の残高は増え続けている

こんな批判をされて、商品名の露出が減ってしまったラップ口座ですが、実は残高は増え続けています。例えば、日経新聞には、「ラップ口座残高、伸び率9カ月ぶり低水準 3月末」(2017/6/7 20:54)という記事が出ていました。伸び率としては低水準らしいですが、残高が増え続けているとも読めますね。

もちろん、批判的な人が増えたので、伸び率自体は落ちているのでしょうけどね。だからと言って、解約が相次いでいるというわけでもなさそうです。

それに、仮に金融庁に批判されたとしても、金融機関としてはラップ口座を手放すわけにはいかないのです。なぜかというと、ラップ口座は、手数料が高い金融機関にとってはオイシイ商品だからです。

言葉は悪いですが、ラップ口座やファンドラップというのは、「資産運用の素人を騙して高い手数料を取ってやろう」という商品に見えます。特にファンドラップなんて、投資家に代わって投資信託を買うだけですから。

そんな商品ですから、こういう批判が出るのは織り込み済みだったのでしょう。金融機関は、いけるところまではラップ口座で稼ぐ気でいる、と考えるのが自然です。

私自身もダメだと思う

ちなみに、私自身も、ラップ口座及びファンドラップはお勧めできません。手数料が高すぎて、デメリットの方が圧倒的に大きいのです。

ファンドラップのダメさ加減に関しては、次のページをご覧ください。

個人的には、こんな商品を買う人がいることが、ちょっと信じられない気分です。事前に少し調べたら、簡単に避けられるのになあと、思わずにはいられません。

  1. 金融庁がダメ出しする運用商品ワースト3
    ダイヤモンドオンライン 2016.9.21 []

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